一番じゃなきゃダメなんです!
そんな気持ちで、ある地域のオープンストリートマップを集中的に作成して、No1 OSMエディタの称号を入手した。
FOSS4Gアドベントカレンダーネタとして、8ヶ月ぶりのブログ更新で今年を振り返りながら、5分の空き時間でできる、OSMマッピングについて少し技術的なTIPSも含めて紹介したい。
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ここで紹介するのは次の3点である。
1) Potlatch2 を用いたカンタン建物マッピングのTIPS
2) Itoworld で、同じエリアの競争相手を確認
3) Potlatch2 に不満がでてきたら、まずは日本語翻訳からコミットしてみよう!
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JICAの技術移転プロジェクトで、ここ数年通っているブラジルの首都ブラジリア。
御存知の通り、世界遺産にも指定されている、計画都市の代表格である。
詳細については、Wikipedia に譲るとして、この都市の形状は、パイロットプラン(Plano Piloto)と呼ばれる、日の出の方角に飛び立つ飛行機を模した独特の線対称分布をしている。大統領官邸や国会議事堂をはじめ多くの国務機関がコックピットに位置し、両翼には商業地と住宅地が分布するなど、思慮深い配置がされていて、街を歩いていても、マッピングしていても楽しい。
一方で、この街のGoogle Maps、Bing Maps、Yahoo Maps、いずれをみても、あまりデータ粒度の高くない maplink データを使っていて、鮮度も落ちている。せっかくのブラジリアの都市がこの程度の地図表現では勿体無い。
そこで、ブラジリアに集中的に通うJICAプロジェクトの期間中、ブラジリアの Plano Piloto エリアに限定して、誰もが編集可能な地図版 WikiPediaであるオープンストリートマップを充実させ、あわよくば同エリアでナンバーワンを目指してみることに挑戦してみた!
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1) まずは、地図データの編集である。
と、その前に前提条件として、本業中の作業ではなく、あくまで空き時間を使って、地道に地図データを編集することとする。そのため、以下の手順は5分以内に終わることをイメージしている。
さて、オープンストリートマップにはいくつかの地図編集ツールが存在し、そのほとんどがオープンソースとして公開されていることから、FOSS4G(Free and OpenSource for Geospatial)ツールといえるが、なかでも、ちょっとした空き時間に使えるのが、ウェブブラウザだけで作業が完結するポトラッチ2(Potlatch2)だ。
STEP1: オープンストリートマップ本家サイト( http://openstreetmap.org )で無料アカウントを作ってログインできたら、あとは、左上にある |編集| タブをクリックするだけで起動する。但し、Flash技術を使っているのでノートPCなどで試して欲しい。ここまでで1分。もちろんオープンストリートマップのアカウントは事前に作成済みを前提としている。
STEP2: Potlatch2が立ち上がったら、とにかく編集したい場所で、ズームを繰り返し、デフォルトで表示されるBing航空写真が描画される状態で、ズームズームズーム!! 理想は建物が一つ一つはっきり見える縮尺にする。ここまでで2分。
STEP3: 編集領域を広げるために、キーボードで "M" キーを押して、編集エリアを切り替えよう。できればウェブブラウザも最大化しておくと良い。次に、建物の輪郭をマウスの左クリックで、大まかにトレースしていく。あまり細かく入力せず、大雑把で良い。但し、必ず始点まで戻る(ポリゴンを閉じる)ことが大事だ。そして最後に "Q" キーを叩いて、建物形状を四角に整える。ここまでで3分。
STEP4: 次に、左側の属性ペインに注目して、[No Tag Set]からプルダウンメニューの [Buildings]>[Building] へ切り替える。そして、今は Bing航空写真レイヤをトレースしているので、Source欄に "Bing" と記載する(BasicタブにSource欄がなければ、Detailsタブへ移動)。ここまでで4分。
STEP5: 最後に、キーボードの "S" キーを押して、今までトレースした建物情報をオープンストリートマップサーバへ送信する。この際に、編集内容の説明を求められるが、大まかな作業の概要を書いておくと、他の編集者に対して自分の作業内容が伝わるのでおすすめする。英語が理想的だが、日本語でも問題ない。これでちょうど5分。
あとは、時間が残っていれば、STEP3〜5を繰り返すだけだが、これはかなり省略できるのであえてSTEP6としておこう。
STEP6: 続けて建物入力をするには、再度建物の形状を左クリックしながらポリゴンを閉じる。また "M" キーで形状を四角く修正しよう。次に属性は ”R” キーを叩くことで、先ほどの属性がそのままコピーされる。そして "S" キーで保存。今度は説明の文章も要求されない。一連の作業はおそらく1分以内に終わるだろう。
これで、もし10分のスキマ時間があったら、その合間に、建物を5〜6個は楽勝で入力できるだろう。
この積み重ねが、オープンストリートマップのナンバーワン編集者への道のりである。
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2) ある程度、データが投入できたと思ったら、次は自分の編集者としての現状を把握しよう。
おすすめは Itoworld( http://www.itoworld.com/ ) というサイトだ。無料のアカウントが作れるので、登録後、ログインしよう。
すると "OSM Mapper" という機能が使えるようになる。
OSM Mapper を最初に使うときには、注目したいエリアを設定する必要がある。
今回は、ナンバーワン編集者になる自分の得意とするエリアの指定だ。
Area欄の ▽メニューから [Create a new area…] を選んで、名前と範囲を指定し [Save]ボタンをクリックすることで、注目エリアが登録完了。もちろん、筆者はブラジリアの Plano Piloto を囲むエリアを作成した。
最後に、View欄のプルダウンメニューを [Osm Users] に切り替えると、指定エリア内の
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3) もっと作業を効率化するためには?
今回地図編集に使った Potlatch2 は使いやすいけれども、完璧とは言えない。
他の編集ツールである JOSMや Merkaartor で、作業を効率化することもできるし、Potlatch2 そのものもオープンソースなので、自分で改良することもできる。
とくに、2011年の秋に、OSMFJの三浦代表が自ら奮闘して、Potlatch2の国際化対応を行い、日本語モードでの利用ができるようになった。もし、もっとオープンストリートマップに貢献したいと感じてきたら、まずは是非 Potlatch2 の日本語翻訳から参加してみてはどうだろうか?
リポジトリは github のここにある。
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そんなこんなで、2011年はオープンストリートマップではじまり、オープンストリートマップで終わった気がする。
FOSS4Gも、データがなければただのツール。
オープンストリートマップもFOSS4Gがなければ、ただのデータセット。
両方をうまく組み合わせることで、
これからもっともっと楽しい世界が待っている。
Happy Mapping!!